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府中に息づくお店探訪「Aline café et sucreries ぷらりと京王府中店」

五感で癒される南フランス風カフェ──府中で成長する新ブランド

通勤や通学で慌ただしく行き交う府中駅バス停のすぐそば。
その一角に、南仏の温もりを感じるカフェ 「Aline café et sucreries(アリーヌ カフェ エ シュクルリ)」 があります。
このお店は、駅前やオフィス街でおなじみの「銀座ルノアール」が手掛ける新ブランドの1号店として、2024年4月にオープンしました。
Aline caféは印象派の巨匠ルノワールを献身的に支えた妻「アリーヌ」からインスピレーションを得て誕生したお店で、南フランスの家庭的な料理と心温まる空間を楽しめます。
今回は、店長の髙橋圭さんに、お店のこだわりや想いを伺いました。

五感すべてが心地よい、こだわりの空間とサービス

Aline café では、五感すべてが心地よい空間づくりを大切にしています。
店内に入ると、透明なガラス越しに見える調理風景が目に入ります。さらに、調理室の上部には店内とつながる吹き抜けがあり、料理が焼き上がる香ばしい匂いや、包丁がまな板を打つ心地よい音を感じられます。まるで家庭のキッチンのそばにいるような安心感と、料理ができあがるまでのワクワク感を楽しめる工夫が施されています。

また、店内は開放感があり、アーチ状の玄関や木の温もりが感じられるインテリアが特徴的です。テーブルを彩るのは、花柄をモチーフにした陶器やアンティーク調のカトラリー。南仏の家庭的な雰囲気を演出しています。
さらに、「親しい友人を自宅に招くような接客」も、このお店のこだわりのひとつ。マニュアルに縛られず、一人ひとりに寄り添ったおもてなしを心がけています。店員の柔らかな声掛けや、さりげない心配りが、訪れる人の心をそっと和ませてくれる——そんな温かさもお店の魅力です。

南仏の郷土料理を楽しむ、手作りの温もりあふれるメニュー

Aline caféでは、南フランスの郷土料理をモチーフにした料理が楽しめます。
看板メニューは クラフティと手作りケーキ。クラフティは、卵・牛乳・生クリームを合わせて焼き上げた、家庭的で素朴なデザートです。プリンのような風味に、季節の果物の甘みが加わり、どこか懐かしい味わいが広がります。クラフティの生地はすべて手作りで、パウンドケーキやチーズケーキとともに、人気のデザートプレートとして提供されています。手作りケーキはテイクアウト販売もあり、自宅でも楽しむことができます。

また、意外にも 一番人気のメニューはグラタンなのだそう。パンまたはライスをベースに選べるスタイルで、色とりどりの具材がたっぷり入っており、見た目も華やか。ほぼすべてがその場で一から手作りされ、手間を惜しまないこだわりが詰まっています。
そして、店長の髙橋さんが特におすすめするのがフレンチトースト。
「見た目のインパクトも手伝ってお客様からも評判です。数量限定ですが、ぜひ食べてみてほしいですね」と語ります。
その他にも、パスタやサンドイッチ、サバなどの魚介を使った料理など、地中海に面する南フランスらしいメニューが揃い、訪れるたびに新たな味わいを楽しめるのも魅力のひとつです。

第二の充電スポットでありたい

Aline caféは、自宅のようにゆったりとくつろげる場所を目指しています。
「仕事帰りにここで気持ちをリセットして、明日も頑張ろうと思えるような、そんな時間を過ごしていただけたら嬉しいですね」と髙橋さん。
朝の時間帯は、府中駅のバス停が目の前にあることから、出勤前にモーニングを楽しむビジネスマンや、ちょっと一息つきたいお散歩帰りのご高齢の方も訪れるそうです。また、ママ友との集まりやベビーカー連れの方もよくご来店されるとのこと。本屋のすぐ隣ということもあり、読書のために立ち寄るお客様も多くいます。

お客様と一緒に作るカフェ

Aline café では、お客様との会話を大切にしながら、より良いお店づくりを目指しているそうです。
地元のお客様との会話が、スタッフにとっても心和むひとときとなり、気持ちをリセットする機会にもなるのだそう。そんな交流の中から、新しいメニューが生まれることもあります。
「“今度こういう料理を作ってよ”とお客様から言われて、実際にメニュー化したこともあります。お客様の声を直接聞き、その場で形にできるのは、やりがいを感じる瞬間ですね。」
また、日々のオペレーションの中でも、スタッフ同士で「クオリティを保ちつつ、より良い形にするにはどうすればいいか」を考え、試行錯誤を重ねているそうです。
「各種メニューに関しても、ご意見があればぜひお聞かせください。取り入れられるものから、随時反映していきたいと思っています」

府中に根ざし、成長する新ブランド

現在、Aline caféはブランドとしての成長段階にあります。
「まだまだ手探りではありますが、手作りの料理にこだわりながら、お客様に喜んでいただけるメニューを増やして、オペレーションの改善に努めていきたいです」と髙橋さん。今後は、府中の方々の声を取り入れながら、新たな店舗展開も視野に入れているそうです。

南フランスの料理の味覚を楽しみながら、温かみのある空間で、ほっとひと息つく――そんな心ほどける贅沢なひとときを、Aline caféで過ごしてみてはいかがでしょうか?

筆者コメント

近年、飲食店では「安くて早い」ことが求められ、レトルトや冷凍食品を多用するお店が増えている印象があります。そんな中、Aline café のようにシンプルで素朴な料理を、一つひとつ丁寧に手作りして提供するお店は、むしろ貴重な存在なのではないでしょうか。
私も実際にお店を訪れ、クラフティをいただきましたが、どこか懐かしさを感じる優しい味わいで、ふとした瞬間にまた食べたくなるような魅力がありました。
グラタンやフレンチトーストなど、気になるメニューはまだまだたくさん。次はどの料理を味わおうかと、また訪れるのが楽しみです。

店舗情報

Aline café et sucreries(アリーヌ カフェ エ シュクルリ)
営業時間:月~土 7:00〜22:00/日・祝日 7:00〜20:00
定休日:施設休館日に準ずる
住所:〒183-0055 東京都府中市府中町1-3-6 ぷらりと京王府中 西1F
TEL 042-319-0237


文:横川彩乃(東京農工大学)
写真:吉澤 創(東京外国語大学)

公開日:2025.03.24 / 最終更新日:2025.3.28

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