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【まちバル特集】府中に息づくお店探訪「IN VINO VERITAS SANTGRIA」

【まちバル特集】府中に息づくお店探訪「IN VINO VERITAS SANTGRIA」
このコラムでは、2022年に開催を予定している「第2回むさし府中まちバル」の実施店舗への取材を通して、府中に息づくお店を紹介します。
今回は、府中市内にある東京外国語大学との連携企画として、東京外国語大学の学生取材班の皆さんに取材をしていただきました。
※この記事は2021年9月の取材に基づき作成されました。

府中本町駅から歩いてすぐ、そして府中のシンボル・大國魂神社のすぐそばにあるお店「IN VINO VERITAS SANTGRIA」(イン ヴィーノ ヴェリータス サングリア)。一見すると何のお店かわからなく、奥まで行かないと扉は現れません。
一体どんな店なんだろうとわくわくしながら扉を開くと、そこには府中という地元に愛され続けてきたお店がありました。ランチタイムには、紅茶も無料で提供するサービスも行うなど、様々なこだわりが見られます。
今回は、オーナーの新井有佐さんにお話を伺いました。

リニューアルオープンの経緯

「IN VINO VERITAS SANTGRIA」は、府中グリーンプラザの2階にあった「サングリア」が建物老朽化で閉館することになったため、2018年に大國魂神社の近くでリニューアルオープンしたお店です。

話をよく聞くと、府中グリーンプラザのお店の前身は、IN VINO VERITAS SANTGRIAが今ある場所にあったサングリア本店(一号店)でした。本店をオープンしてから府中グリーンプラザに「サングリア麦」と「サングリア栞」というお店を出していたそうですが、ビルの老朽化と新しいホテルの建設の決定に伴い、テナントも閉めることに決まりました。そのため、サングリアをやめるか、それとも新しい出店地で別の事業を興すかという選択をしなければならなかったのです。そして、今まで働いていた人たちとも話し合った結果、せっかくなら新しいことをやりたい、ステップアップしたいという結論に至り、リニューアルオープンを決意されたそうです。

3フロアごとに異なるコンセプト

「IN VINO VERITAS SANTGRIA」という店名は、お店の3つのコンセプトを表しています。

1階「VERITAS」はにぎやかで楽しい集いの場をコンセプトとし、今までのサングリアと同じような飲食店の形態を整えています。2階「VINO」はおいしいワインと料理を楽しむ、そして3階「IN」は多目的に活用できる空間がコンセプトとなっています。2階ではこの場所特有の大國魂神社の隣ということを生かし、お宮参りや七五三のためのコースを提供し、家族で過ごす特別な記念日を演出しています。さらに3階は、飲食以外でも来店動機があるレストランにしたいという想いから、音楽イベントの開催もしており、普段楽器を習っている人たちが演奏を披露する小さな発表会も出来る施設となっています。

府中産のハーブを使うなどこだわり溢れるメニューたち

IN VINO VERITAS SANTGRIAでは、空間を工夫するだけでなく、提供するお料理にも工夫を凝らしています。家庭ではなかなか使わない食材を取り入れ、料理の仕方を工夫することで、「食べて楽しい、見て楽しい」を演出しています。特に素材選びに関しては強いこだわりがみられました。「素材選びに関しては、全てを地元の野菜にするのは難しいのですが、地元産の素材を積極的に取り入れています。ハーブは基本的に府中産のハーブを使っています。せっかく府中で食事をしていただくのであれば、府中のものを食べてほしいと思いますし、府中で作られている食材をより多くの人に知ってもらいたいですね」(新井さん)。
これこそまさに地産地消を体現しているものだと感じました。

仕入れているハーブは、新井さんが*ACF(アーティスト・コレクティヴ・フチュウ)などの文化活動をしている中で、府中のハーブ農家さんと出会いがきっかけだそうです。「府中で他の人が作っていないようなハーブを作りたいっていう気持ちを込めて作っているのを知って、せっかくならそのハーブを、府中でしか飲めないもの、府中らしい飲み物に変えて提供したいし、そういうのが私たちの仕事だと思っています」(新井さん)。府中で採れた新鮮な素材、府中の人の想いが詰まったお料理、召し上がってみませんか?

*ACF:府中市を中心としたアートに関わる人々やアートファンのネットワークを運営するNPO法人

「耳のごちそう」をはじめとする音楽イベント

 

「耳のごちそう」はジャズピアニストの黒田京子さんとの共催事業で、ふらっと音楽を聞く機会を設けたいという気持ちから始まったそう。新井さんは、普段の生活の中で芸術文化を広げていきたいと考えていました。遠くにある大きなコンサート会場に行く機会はなくても、家の近所にあるレストランくらいだったら行ってもいいかなって思ってくれるだろう、という気持ちから「耳のごちそう」を始めました。「こんな時代になってしまったけれど、全てを隔離していくのではなく、感染対策を徹底した上で、人が集まる場所をこれからも提供し続けていきたいと思っています。文化とか芸術とかって、いろんな大変な時代を乗り越えてもなお今の時代まで残り続けていますよね。音楽が人と人を繋ぐきっかけになったり、新しい気づきになったり…だから、文化を根絶やしにせず、つなげていきたい」(新井さん)。コロナ禍という制限された環境下でも音楽で人と人が繋がるお店。このコンサートは年に2、3回行われるそうです。大きなコンサート会場とまではいかずとも、何か音楽が聴きたい。そう思った時に訪れるのがおすすめです。

これからもお客様と一緒に

これからの展望を聞いたところ、真っ先に返ってきた言葉。「今までもお客様と一緒にお店を作り上げてきたから、これからもお客様と一緒に、というのを大事にしたい」と言っていました。お客様の感想や要望をもとにメニューも変え、お店の使い方も要望があればどんどん引き受けていくとのことです。「そうやって経験を積んで、新しいことにチャレンジして、新しいものが生まれる場所にしていきたいな」(新井さん)。

地元の隠れ家的存在へ

「地元でおいしいものが食べられる大人の隠れ家的な存在として関わりたい」、そう話す新井さん。入らないとどんな場所かわからない外観をしていますが、自分だけの隠れ家を見つけたような気持ちで来店してほしいと望まれていました。「新しい店を見つける楽しさを地元で味わってほしいし、人生の節目の時やイベント、ママ会など、自由な空間として使ってほしいな。」(新井さん)

 

府中という地域に積極的に関わり、お客様と一緒に作り上げてきた「IN VINO VERITAS SANTGRIA」。長年愛されてきたサングリアのルーツを引き継ぎこれからもお客様との関わりを大切にしていく、府中という地域を盛り上げようという強い意志を感じました。府中という地域と関わりたい、府中という地域を知りたい、そう思う人はぜひこのお店を訪れてみてください!

【インタビュー・文】言語文化学部4年生 石山なるみ

【写真】関谷昴


【店舗情報】

IN VINO VERITAS SANTGRIA(インヴィーノヴェリータスサングリア)

住所:〒183-0027 東京都府中市本町1丁目1−7
電話番号:042-368-6368